クラスター対策班の憂鬱

当初の対策班の発想は、
多くの人が周囲にほとんど感染させない一方で、一部に1人で多くの人に感染を拡大するという特徴があるスーパースプレッダーが存在する。
その他の感染者は、他人へ感染させる力が弱い(実効再生産数が1よりも小さくなる)ため、スーパースプレッダーを押さえれば、新型コロナウイルスは自然に消えていくとというものであった。添付図参照。クラスターの点と線を押さえることで、速やかに効率よく、感染拡大を防ぐことができる。面の部分の感染者は、自然に治癒していくので、対策の優先度は低いと判断された。
しかし、実際には、感染者との濃厚接触がクラスター発生を含む、感染の原因であり、スパースプレッダーが動き回ってクラスターの連鎖を引き起こしているわけでは無かった。
 感染者の多くが、濃厚接触により、クラスターの核になりえる存在であり、面の部分から感染が広がっていったのが実情であろう。
 この過程において、一般の感染者から、感染が広がる可能性は少ないので、PCR検査拡大のの必要はない」という思い込みのコンセンサスが、専門家会議、厚生省などでできあがったのだろう。
人数が少ない。会議が多い。時間が無い。等の理由があっただろうが、ひとつのストーリーで、感染拡大を防ぎうると考えたのは、楽観的に過ぎたと言うことだろう。
余裕のある内に、市中感染率のデータを取り、市井の実態から対策を考え、幅を広げた打開策を構築すべきであった。
 今から80年前、日中戦争において、日本軍は相手を過小評価し、短期間決着が可能と楽観視し、北京、南京、上海、天津、武漢などの中国の主要都市と、その間を繋ぐ鉄道や道路を確保したが、広大な面の部分からの反撃は続き、消耗して行った。
 現在のコロナ戦争も、点と線の作戦は、十分な結果を出せず、展望が開けていない。PCR検査に消極的であった姿勢に疑問の声が多い。自粛、マスク、手洗い等、面の部分の国民の努力と、呻吟を経て、終息に向かうしか無いのだろうが、これからのクラスター班は、感染者数を押し上げている院内クラスター、療養所クラスター等に集中的な対策案を考え、実体的なクラスター潰しの成果をあげ、感染の広がりを抑えて欲しい。専門家の存在意義は、培った専門性から、論理的に正しい方法で、人々の目に見える形で、結果を出してみせることだと考える。


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「新型コロナウイルス感染症 クラスター対策による感染拡大防止」資料より





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